「選択」と「集中」で成績を上げる!
学力を上げるには「選択と集中」が鍵です。
受験前やテスト前になると「やる気出てきたんで、全部頑張ります!」と言ってくれる生徒がたくさんいて心強い限り(あれ?これまでどうだったの?)なのですが、気をつけなければならないことがあります。
やる気が芽生えて何でもやろうとする気持ちは良いのですが、どれも半端になってしまっては効果はそれなりです。
だからしっかり絞ってマスターする。
一つ確実な力にする。
やると決めたものについて、量をこなすことが大事になります。
そのために、「選択」し「集中」する。
これが成績アップの鍵になります。
ということで、成績を上げるために「何をして、何をしない方がいいのか」ということについて書いていきます。
成績を上げるために「何をするか」
成績を上げるために何をするべきかというと、まずは何をするか「選択」することです。
では、何を「選択」すべきなのかというと、
「最小限の労力で、最大の効果を発揮するもの」
これです。
英語が苦手なら
例えば英語が苦手なら、基本文と基本単語に集中します。
特に基本文は超重要です。
基本文の学習法は、基本文一覧などを使い、まずは読みと訳、文法事項を確認。
その後和訳から英語、英語から和訳に変換できるように暗唱、暗写、和訳を練習。
やることはそれだけで、それを繰り返します。
そうやって基本文の訳と書きを繰り返すことは、文法事項の総復習になると同時に、英語の語順の感覚を磨き、読みと書きの能力を一気に上げる練習になります。
さらに基本単語の練習を重ねれば鬼に金棒。
本気でやれば、基本文と基本単語をマスターするだけで苦手意識は大きく減っていくはずです。
受験生の場合
受験生の場合は「既習範囲すべてが対象範囲になっているテスト」と「問題集での苦手単元の学習」に集中するとよいでしょう。
総合テストや実力テスト、模試などの全範囲型のテストを再テストして繰り返し解くことで、脳にあらゆる単元の重要部分についての刺激を与えることができます。
「もう一度、一年生の問題集の最初から全部やったほうがいいんですよね?」という質問を時々いただきますが、そこまで時間の余裕はないことが多いですし、不登校等で全く学習していない場合を除くと多くの人にとってはかなり非効率的です。
というのも、一つ一つ順々に単元学習していくだけだと、そのままもう一度順々に忘れることになるからです。
その点、全範囲型のテストの再テストは短時間で多くの範囲の学習ができてお得。
さらに、再テストで見つけた苦手な部分を問題集で補強するようにすれば、実戦的な学力が効率的に身につきます。
「え?それだけでいいの?」という声が聞こえてきそうですが、これをちゃんとやるだけでもかなり大変。
ちなみに総合・実力テストや模試の数学は、大体は大問の後半になるほど難易度が上がります。
それでも解説を読むなり教えてもらうなりして、できるだけ丸々一つのテストをマスターするように心がけることが大事です。
そうして、一つのテストに対し、満点を取るのに必要な知識・技術をすべて得る。
さらにそれを繰り返す。
そうすることで、成績が効率的に上がります。
※とはいえ難しすぎる場合は大問の中の最後の問題だけ無視するのも可。
定期テスト対策の場合
受験と違い、定期テストの場合にはテスト範囲がかなり絞られています。
それゆえ、内容を絞るというよりは、問題集を絞る方がよいでしょう。
中でも、学校のワークなどの副教材を一通りマスターすることに集中するのがよいと思います。
ちなみに「問題を解く前に、教科書を読んでもいいですか」と問われることがありますが、定期テスト対策の場合、教科書を読むのは副教材を一度解いてからのほうがおすすめです。
問題を解けば出題ポイントがわかり、教科書を読む際の学ぶ効率が上がるためです。
問題⇒教科書⇒もう一度問題⇒…という流れを繰り返すと良いと思います。
また範囲が短いので、基本的には副教材のすべての内容をしっかり繰り返しましょう。
(ただし、苦手過ぎる科目の場合は基礎内容のみに絞るのも可)
『1冊の問題集を何度も繰り返す意味ありますか?【それ効果的な学習法?】』という記事にも書きましたが、繰り返しの効果は絶大です。
知識や技術が定着し、対応力が上がり、時間の節約にもなり、自分だけのウィークポイントも克服しやすいです。
成績を上げるために「何をしないか」
成績を上げるために最小限の労力で、最大の効果を発揮するものを「選択」し「集中」して繰り返すわけですが、では、成績を上げるために「何をしない」方がいいのでしょう。
例えば、
・丸付けをしないでどんどん解く
・理解しないままただ覚える
・闇雲にたくさんの問題に取り組んで、繰り返さない
などがあげられますが、「選択」し、「集中」して繰り返し学習している前提ならば、最も注意したいのはこれです。
繰り返すうちに答えを先に覚えてしまい、答えまでの思考回路を頭の中で通さずに繰り返して、それで勉強している気になること。
例えば、
問2の答えは「ア」だったから「ア」と書いて、次は「ウ」だったから「ウ」と書いて…!よし、全問正解!
みたいな学習の仕方です。
これはやばい。
これをやってしまうと、もうそこで成績はストップ。
全問正解したところで学力は上がりません。
繰り返しているのだから答えを覚えるのは当然です。
覚えてしまうのが最初のステップだと言ってもいいでしょう。
しかし大事なのはその後です。
覚えているその答えにたどり着くまでの「問題から解答までの過程」を素早く説明できるレベルにもっていく。
これが勉強です。
これなくして成績UPは夢のまた夢です。
必ず解答までの思考回路を頭の中で通すようにし、説明できるレベルまで持っていきましょう!
まとめ
学力を上げるには「選択と集中」が鍵!
最小限の労力で、最大の効果を発揮するものを選んで繰り返しましょう。
ただし、繰り返すうちに答えを先に覚えてしまい、答えまでの思考回路を頭の中で通さずに繰り返して、それで勉強している気になっては効果なし。
覚えたその答えにたどり着くまでの「問題から解答までの過程」を素早く説明できるレベルにもっていくこと。
それを意識して、効果的な勉強をしましょう!